-コンドロイチン-


コンドロイチン硫酸

コンドロイチンの効果効能

コンドロイチンは角膜やじん帯、血管壁など弾力性のあるところに存在し、特に豊富に存在するのは関節の軟骨部分です。コンドロイチンは「ムコ多糖類」の仲間で、「アミノ糖」がたくさんつながったポリマー構造の分子です。コンドロイチンの効果は主に、関節炎を予防して改善することです。


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コンドロイチンが関節炎を予防改善

正常な関節には、骨と骨が直接ぶつからないように、クッションが敷かれています。このクッシヨンが軟骨です。しかし、この軟骨が加齢や激しい運動によって、すり減ることがあります。クッシヨンが減ると骨と骨が直接ぶつかって、激痛がはしります。これが変形性関節炎です。このクッションの重要な成分が、コンドロイチンなのです。

このような場合、クッションを増やせば関節炎がおさまるはずです。このため、コンドロイチンの内服が関節炎の治療に、広く用いられてきました。関節炎をおさめる効能について多くの治験が行われ、「ある程度の効果は得られる」という結論になりました。

従来、関節炎の症状をやわらげるのに、アスピリンやイブプロフェンなど非ステロイド性抗炎症薬が使用されています。抗炎症薬は炎症の一時しのぎには有効ですが、病気そのものの進行を止めることはできません。むしろ、症状を悪化させることさえあります。しかし、コンドロイチン、あるいはコンドロイチンとグルコサミンの併用で、関節炎の進行を抑える効果が期待されます。

市販のコンドロイチンサプリメントに、グルコサミンが含まれていることが多いのは、どちらか単独よりも併用のほうが、効果が高いことが、動物実験で証明されているからです。

コンドロイチンが関節炎を改善するしくみ

コンドロイチンがどのように関節炎を改善するか、詳しいことはまだ解明されていませんが、いくつかの仮説があります。

1.軟骨の主成分コンドロイチンを摂取することによって、減少したコンドロイチンを修復する

2.コンドロイチンは、関節の軟骨を分解する酵素の働きを阻害する

3.コンドロイチンが関節をなめらかにする、ヒアルロン酸を増やす

4.コンドロイチンが抗炎症薬として働く

上述したしくみの1つが単独ではたらくというよりも、2つまたは3つのしくみが組み合わさって、効果を発揮すると考えられます。

コンドロイチンの関節炎に対する治験(臨床試験)

長年、コンドロイチンは高分子構造のポリマーなので、経口で服用しても消化管から吸収されず、効果は期待できないと言われてきました。しかし1995年、イタリアのコンテ教授が、経口から摂取されたコンドロイチンの15パーセントが、そのまま吸収されることを明らかにしました。

これまでにたくさんの治験が行われて、多くの治験で、コンドロイチンが関節炎の症状を軽くすることが報告されています。

ハンガリーのブッシー教授は、変形性関節炎患者85人を6ヵ月間追跡調査する治験を行いました。被験者は1回400ミリグラムのコンドロイチン服用するグループと、偽薬を1日2回服用するグループに分けられました。

6ヵ月後に、医師が両グループを診察したところ、改善した人と顕著に改善した人の合計は、コンドロイチングループの69パーセントに対し、偽薬グループでは32パーセントにとどまりました。

いちばん速く歩けるスピードも、両グループで調べられました。治験期間を通じて、コンドロイチングループは、歩行の最大スピードが着実に上がったのに対し、偽薬グループでは改善は見られませんでした。

また、治験をはじめて1ヵ月後に、コンドロイチングループは痛みの程度が減少しましたが、偽薬グループでは変化はありませんでした。この結果は、コンドロイチンが関節炎の症状を改善することを示しています。

コンドロイチンは関節の進行を抑制する

関節炎は、時間がたつにつれて悪化する傾向があります。通常の治療法では、この進行を食い止めることはできません。まだ研究の初期段階ではありますが、コンドロイチンなら進行を防げるという結果が得られています。

ベルギーのベルブッゲン教授は、関節炎患者119人を3年間にわたって追跡調査しました。

1日1200ミリグラムのコンドロイチンを摂取したグループは、偽薬グループにくらべて、関節に深刻なダメージが発生する割合が低かったです。

関節に深刻なダメージが発生したのは、コンドロイチングループの8.8パーセントに対し、偽薬グループは30パーセント近かったです。この結果から、コンドロイチンが関節炎の進行を食い止めたことがわかります。

これ以外に、200人以上を対象に1年間にわたる治験が3つ行われましたが、いずれもコンドロイチンが関節を守るという結果が報告されています。

コンドロイチンサプリメントの不当表示

通常、コンドロイチンの服用量は一回400ミリグラム、1日3回摂取となっています。コンドロイチンはポリマー構造ですので、分子の大きさは、市販されているサプリによってかなりの幅があるため、効き目に大きな違いがあらわれます。コンドロイチンサプリメントのうち、分子量が1万7000以下の、わりと小さな分子は吸収されやすいです。

コンドロイチンの副作用

コンドロイチンはかなり安全で、副作用はほとんどありませんが、まれに、胃腸に障害を起こすことがあります。また、コンドロイチンとグルコサミンの併用で、喘息(ぜんそく)が悪化したとの症例が一つ報告されています。

またコンドロイチンは抗血栓薬ヘパリンに化学構造が似ているため、併用すると血液が凝固しにくくなる可能性があります。このようなケースはまだ報告されていませんが、医師の監視下でない限り、コンドロイチンをヘパリン、ワルファリン、アスピリンといった抗血栓薬との併用は避けてください。

手術、出産など出血が避けられないケースや血友病患者は、コンドロイチンの摂取を避けるべきです。

改善が期待できる症状

関節痛 腰痛

コンドロイチンを含む食品

動物の軟骨 じん帯 うなぎ スッポン


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コンドロイチンの飲み方

サプリメント1500mgを1日3回に分けて、食後に服用してださい。グルコサミンと併用すると効果的です。

グルコサミンは血液が凝固しにくくなる可能性があるので、ワルファリンやヘパリン、アスピリンなどの抗血栓薬を服用している方は使用を避けてください。

また手術や出産を予定している方や、血友病患者の人も使用しないように。

コンドロイチンはポリマー構造なので分子が大きく、その分子の大きさが市販されているサプリメントによってかなり幅があります。このためサプリメントによって吸収率が違うため、効き目に大きな差が出ますので、注意が必要です。


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